高圧瓦斯

産業ガス


酸素(oxygen)

酸素は電気陰性度が高く、ほとんどあらゆる元素と化学結合する。多くの有機化合物は構成元素として酸素を含み、無機化合物の酸素化合物は酸化物として多方面で利用されている。
周期表では第16族元素(カルコゲン)および第2周期元素に属し、電気陰性度が大きいため反応性に富み、他のほとんどの元素と化合物(特に酸化物)を作る。標準状態では2個の酸素原子が二重結合した無味無臭無色透明の二原子分子である酸素分子O2(オーツ―) として存在する。宇宙では水素、ヘリウムに次いで3番目に多くの質量を占め、ケイ素量を106としたときの比率は 2.38 × 107 である。地球地殻の元素では質量が最も多く47%が酸素である。気体の酸素分子は大気の体積の20.95%、質量で23%を占める。
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用途

ガス溶接、ガス切断、レーザー切断用アシストガス


アセチレン(acetylene)

アセチレンは燃焼するときに多量の熱を発生するので、バーナーの燃料として用いられる。アセチレンと酸素を混合して完全燃焼させた酸素アセチレン炎 (3330℃) は金属の溶接や切断に用いられる。アセチレンボンベは褐色に塗られる。アセチレンガスは他のLPガス等と同様に圧縮冷却すると液化できる。しかしアセチレンは3重結合の極めて不安定な物質なため分解爆発を起こす危険があることから容器内にマスと呼ばれる軽石様の多孔質物質にアセトンを染み込ませ炭酸水のようにアセトンへ溶解させて充填させている。

燃焼速度が極めて速く燃焼範囲も可燃性ガスの中では非常に広い(水素より広い)ため空気中へ漏洩すると爆発の条件が揃いやすく危険な可燃性ガスでもある。

米国では、年間生産の8割が化学合成に、残りの2割がアセチレン溶接、切断に使われている。

かつてはアセチレンランプ(カーバイドランプ)として照明用に使われていた。アセチレンランプは、上部と下部に別れ、上部の水が下部のカルシウムカーバイドに滴り落ちアセチレンが発生するのを利用している。当時は炭鉱や自動車の灯火として使われていた。現在でも洞窟内探検で使用されることがある。

さらに以前には街灯としても使われた。1897年7月24日にハンガリーのTataに、1898年には英国のノース・ペザトンに設置されている。
近年でも、鉄の浸炭に使われる。
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用途

ガス溶接、ガス切断


二酸化炭素(carbon dioxide)

二酸化炭素(にさんかたんそ、英:carbon dioxide)は、化学式が CO2 と表される無機化合物。最も代表的な炭素の酸化物である。気体は炭酸ガス、固体はドライアイス、水溶液は炭酸、炭酸水と呼ばれる。
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用途

半自動溶接用シールドガス、食品加工、PH調整


窒素(Nitrogen)

窒素(ちっそ, Nitrogen)は原子番号7の元素。元素記号はN。空気中に78%も含まれ、アミノ酸をはじめ、多くの生体物質中に含まれており、すべての生物にとって必須の元素である。

一般に「窒素」という場合は、窒素の単体である窒素分子(窒素ガス、N2)を指すことも多い。窒素分子は常温では無色無臭の非常に安定な気体。液化した窒素分子(液体窒素)は冷却剤としてよく使用される。液体窒素温度(-195.8 °C、77K)から液化する。
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用途

レーザー切断用アシストガス、食品加工、機械駆動


アルゴン(Ar)

希ガス元素の一つ。常温、常圧で無色、無臭の気体。希ガス元素のため不活性である。融点は摂氏 -189.2 ℃、沸点は摂氏 -185.7 ℃(融点、沸点とも異なる実験値あり)。比重は、1.65(-233 ℃ : 固体)、1.39(-186 ℃ : 液体)、空気に対する比重は、1.38。固体での安定構造は、面心立方構造 (FCC)。

空気中(地表)に 0.93% 含まれているのでアルゴンは空気を液化、分留して得ることができる(酸素の沸点が近いので、これとの分離が少々面倒)。 空気中にアルゴンが存在するのは、自然界に存在していたカリウム 40 が電子捕獲によってアルゴン 40となったためである。

希ガスの中では最も空気中での存在比が大きく、空気を構成する物質では第2位の酸素の 20.93% についで第3位の 0.93% である。第4位は二酸化炭素だが、現在得られる資料では 0.04% でありその差は大きい。
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用途

アルゴン溶接用シールドガス、プラズマ溶接用シールドガス、レーザー溶接用シールドガス


炭酸ガスレーザー

炭酸ガスレーザー(たんさんガスレーザー、carbon dioxide laser、CO2レーザー)はガスレーザーの一種であり、気体の二酸化炭素(炭酸ガス)を媒質に赤外線領域の連続波や高出力なパルス波を得るレーザーである。供給エネルギーに対して10-15%程度、最高で20%ほどの出力が得られる。9.4μmと10.6μmを中心とする2つの波長帯で発光する。
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用途

レーザー発振器用ガス


医療ガス


酸素

英語名:Oxygen
分子式:O2
分子量:32.00
沸点:-183.0℃
融点:-218.8℃
臨界温度:-118.6℃
比重:1.105(空気=1)
液体密度:1.14kg/L
空気の約21vol%を占めている。

(1)特性

●無色、無味、無臭。空気より重いガスで支燃性がある。

●酸化が急激に起こるときには、強い光や熱を発し、燃焼、爆発する。

●科学的に活性が高く、多くの元素と化合して酸化物となる。

●支燃性ガスであり、物質の燃焼に不可欠である。

●高濃度な酸素ガス中での可燃性ガスの爆発範囲は、空気中にあるときより著しく広くなる。

●高濃度な酸素ガス中での油脂類は、わずかな火花で発火する。

●高濃度かつ高圧の酸素ガス中では自然発火に近い状態で爆発的に燃焼する。

●酸素濃度が高いと可燃性の着火温度が低くなり、年商は高温かつ高速である。

●酸素は水との共存下で金属の腐食を促進する(腐食性)。

●空気より比重が大きいため、締め切った部屋でガスを漏出すると下方に滞留しやすい。

医療用として用いられる酸素は、ガスでも液体酸素でも、そのガスが「日本薬局方酸素」の規格および試験方法の結果を満たす必要がある。

(2)効能・効果および用法・用量

●日本薬局方酸素

日本薬局方酸素の添付文書に以下のとおり【効能・効果】および【用法・用量】が記載されている。

【効能・効果】

①酸素欠乏による諸症状の改善。

②日本薬局方窒素と混合し、合成空気として使用する。

【用法・用量】

医師の指示による。

●製造販売承認を受けた一般的名称液体酸素

医療用液体酸素の添付文書に以下のとおり【効能・効果】および【用法・用量】が記載されている。

【効能・効果】

①気化設備を用いて気化し、日本薬局方酸素として使用する。

②酸素欠乏による諸症状の改善。

【用法・用量】

気化設備を用いて気化し、日本薬局方酸素として使用する。

(3)製造方法

水の電気分解による製造、クロレート・キャンドル型の固形または粉末の酸化物を加熱または加水することで、吸入用酸素を発生させる方法もあるが、現在は、高純度酸素、窒素を同時に大量生産できる空気液化分離プロセスを用いて製造されている。この方法で製造されるのは液体酸素であり、これは製造販売承認を受けて衣料品として医療機関のCE(定量式超低温液化ガス貯槽)にタンクローリーで配送され、それをガス化した酸素を日本薬局方酸素として患者に投与している。

一方で、この液体酸素は医療品製造業許可を有する高圧ガス充てん所のCEに配送され、そこで高圧ガス容器にガス化して充てんし日本薬局方酸素を製造したり、そのまま液体酸素を超低温液化ガス容器に充てんしたりして、在宅患者や医療機関に納入される。

(4)危険性

酸素は声明に不可欠なガスであるが、吸入により副作用がある場合があるので、酸素を吸入する際には注意を要することを理解する必要がある。

詳細は、疾病・治療、薬理・薬剤、添付文書の注意事項を参照してほしい。


窒素

英語名:Nitrogen
分子式:N2
分子量:28.01
沸点:-195.8℃
融点:-209.9℃
臨界温度:-147.0℃
比重:0.967(空気=1)
液体密度:0.808kg/L
空気の約78vol%を占めている。

(1)特性

●きわめて不活性なガスで支燃性、可燃性はない。

●高温・高圧にすると化学的に活発になる。

(2)効能・効果および用法・用量

●日本薬局方窒素

日本薬局方窒素の添付文書に以下のとおり【効能・効果】および【用法・用量】が記載されている。

【効能・効果】

①日本薬局方酸素と混合し、合成空気として使用する。

②注射剤等の製造に際し、酸化防止のための不活性ガスとして使用する。

【用法・用量】

①合成空気の使用等は、医師の指示による。

②注射剤等の製造方法による。

●製造販売承認を受けた一般的名称液体窒素

医療用液体窒素の添付文書に以下のとおり【効能・効果】および【用法・用量】が記載されている。

【効能・効果】

①気化設備を用いて気化し、日本薬局方窒素として使用する。

②注射剤等の製造に際して、酸化防止のための不活性ガスとして使用する。

【用法・用量】

気化設備を用いて気化し、日本薬局方窒素として使用する。

(3)製造方法

高純度酸素、窒素を同時に大量生産できる空気液化分離プロセスを用いて製造されている。この方法で製造されるのは、液体窒素であり、これは製造販売承認を受けて医薬品として医療機関のCEにタンクローリーで配送され、それをガス化した窒素を日本薬局方窒素とし、これと日本薬局方酸素を混合した状態で患者に投与している場合がある。

一方で、この液体窒素は医薬品製造業許可を有する高圧ガス充てん所のCEに配送され、そこで高圧ガス容器にガス化して充てんし日本薬局方窒素を製造したり、そのまま液体窒素を超低温液化ガス容器に充てんしたりして、医療機関に販売される。


二酸化炭素

別称:炭酸ガス
英語名:Carbon Dioxide
分子式:CO2
分子量:44.01
昇華点:-78.5℃(1013hPa)
融点:-56.5℃
臨界温度:31.0℃
比重:1.53(空気=1)つまり空気より相当重い。
空気中に350ppm程度存在する。
労働安全衛生法は、アメリカ産業衛生学会(ACGIH)の勧告値を適用し、TWAレベル0.5%を許容濃度としている。

(1)性質

●水には良く溶け炭酸水となるが、温度によって溶解度は変わる。

●不燃性であって消火剤としても用いられる。

●炭酸ガスは乾燥状態では鉄材に影響はないが、水分を含むと弱酸性の炭酸水(飽和水溶液のpH4.5)となり、鉄を腐食する。

(2)効能・効果および用法・用量

日本薬局方二酸化炭素の添付文書に記載されている【効能・効果】および【用法・用量】の例を以下に示す。

【効能・効果】

①酸素吸入時の呼吸中枢の刺激

②高山病における呼吸困難、麻酔時における覚せいと手術後の肺拡張不全の予防

③一酸化炭素、モルヒネ、シアン化合物などの中毒時における呼吸中枢の興奮性低下

④炭酸水の水溶による脈拍および拡張期血圧の減少静脈血の心臓還流の改善と拍出量の増加、皮膚の受血、呼吸数の増加

⑤ドライアイスでの狼瘡、色素斑などの皮膚疾患の腐食剤としての使用

【用法・用量】

酸素吸入に併用する場合は、通常純酸素に対して5~10vol%本品を混ぜる。

気腹ガスとして注入、開心術時の空気塞栓症予防、冷媒としての利用については、上記には記載されていない用法なので、医師の判断・責任においての使用となる。

(3)製造方法

現在は、石油化学等の副生ガスの粗二酸化炭素を原料ガスとし、洗浄塔、脱臭塔等の精製装置で不純物を除き所定の純度にする。次に、圧縮機を用いて加圧したガスを、冷却装置に送り液化しCEに貯蔵する。CEからタンクローリーに移充てんし、医薬品製造許可を有する充てん工場のCEに受け入れ、そこでボンベに充てんし、ボンベを医療機関に納入する。


亜酸化窒素

1772年位発見され、その27年後に麻酔作用が確認され、現在も「麻酔薬」として使用されている。一酸化二窒素ともいう。

英語名:Nitrous Oxide
分子式:N2O
分子量:44.01
沸点:-88.48℃
融点:-90.86℃
臨界温度:36.5℃
比重:1.53(空気=1)

(1)化学的性質

●CO2吸着剤(ソーダライム等を用いて呼気中の炭酸ガスを吸着除去するため設けてある)によって変化を受けない。

●支燃性ガスである(可燃性ガスではない)。金属触媒(銀・銅等の存在下)によって350℃以下、通常は520℃で分解して酸素を遊離するので、強い支燃性がある。

●水素やアンモニアとの混合ガスは爆発を起こす。

●腐食性は少ない。

鎮痛作用が強く、体内で化学変化を起こさないため、吸引を止めるとその排泄は速い。導入も覚せいも早いが、麻酔作用は弱い。しかし、生体神経への作用は100ppm程度から発現するといわれ、ACGIH(米国産業衛生専門家会議)での恕限量(ガスの毒性許容濃度)勧告値はTWA50ppmである。

(2)効能・効果 および 用法・用量

日本薬局方亜酸化窒素の添付文書に記載されている【効能・効果】および【用法・用量】の例を以下に示す。

【効能・効果】

①全身麻酔。

②鎮痛。

【用法・用量】

①本剤は酸素と併用し、酸素の呼気中濃度は必ず20%以上に保つこと。

②使用目的、患者の状態に応じ、適宜酸素濃度を増加させる。

(3)製造方法

亜酸化窒素(N2O)は化学記号が示すとおり、窒素と酸素からできている化合物である。したがって、空気を原料として合成できそうに思えるが、製造過程で雑多な窒素酸化物(NOx)が混ざって精製にコストがかかる。国内メーカーでは次の3つの製造方法が継承されている。

①製造アンモニア直接接触酸化法
反応:2NH3+2O2→N2O+3H2O

②硝酸アンモニウム熱分解法(約240℃で熱分解をする)
NH4NO3→N2O+2H2O

③スルファミン酸化法
NH4NO3H+HNO3→N2O+H2SO4+H2O

いずれの方法も、亜酸化窒素と水に分解する工程であるので、製品い残存した水分がボンベにたまり、ガスとともに圧力調整器内部に入って氷結して詰まり、トラブルを起こした例がある。脱水が重要な工程でもある。


減菌ガス

別称:酸化エチレン
英語名:Ethylene Oxide
分子式:C2H4O
構造式:【図】H2C-CH2-O
分子量:45.05
沸点:10.73℃
融点:-112.35℃
比重:1.5(空気=1)
恕限量:1ppm

医療用ガスとして、エチレンオキシドが本目的の製造販売承認を受けている。

医療品としては、エチレンオキシド、またはこのガスと二酸化炭素との混合ガスが使用されている。

労働安全衛生法では滅菌に用いるこのガスを「特定化学物質等障害予防規則、特定第2類物質」に指定し、作業施設、管理者、作業方法に規制を設けている。詳細は労働安全衛生法を参照のこと。

これは、エチレンオキシドが生体にきわめて有害で、急性・慢性を問わず曝露することで死亡したり、健康上の被害が発生したりするためである。特に低濃度の長期間曝露の場合、強い発がん性を有することがわかっている。

(1)特性

●無色。

●目鼻を刺激するやや不快なエーテル臭がある。

●水に溶解する。

●可燃性ガスで爆発性も高い。エチレンオキシド10%と二酸化炭素90%との混合ガスのみ不燃性。よく使用されているのはエチレンオキシド20%で可燃性。

●空気または酸素と混合して下記に触れると爆発を起こす。

●高濃度のエチレンオキシドは空気、酸素および下記が存在しなくても分解して爆発を起こす(爆発範囲は空気に対し3~100%)。アセチレンと同様に危険なガスである。

(2)毒性

●急性毒性としては、人体では、水分のある目・鼻・口・上部気道等に付着して、炎症を起こす。湿った皮膚では火傷症状となり、大量曝露で見当識障害や肺水腫等重篤な症状と呈する。

●慢性毒性としては、エチレンオキシド(EOG)に対する人間の嗅覚の閾値は700ppmといわれ、マウスの半致死濃度が836ppmという記録がある。50ppmから500ppmにかけて精子細胞中に破壊された遺伝子が直線的に増加した。3日間・7時間/日250ppm曝露のマウスで染色体の変形が発見された。また、エチレンオキシド(EOG)滅菌作業に4週間従事した作業員の被曝8週間後のSCH値変動値が10.3±1.8で、非被曝者の同期間平均値は6.37±0.47であった。さらに骨髄の細胞遺伝学的調査で染色体の変形、低濃度曝露で発がん性ありと認められ、厚生労働省では平成13(2001)年5月から、特定化学物質障害予防規則を適用し、このガスの使用者に保安上の規制をかけた。

●残留毒性としては、エチレンオキシド(EOG)は水をヒドロキシエチル化してエチレングリコール(EG:毒物)を生じ、高温のポリ塩化ビニル(PVC)製品から出る塩化水素(HCI)と反応して猛毒のエチレンクロロヒドリン(ECH)をつくることが知られているが、これらの毒物は長期間(通常の室内放置で96時間)残留していることがある。また、このECHは放射線滅菌したポリ塩化ビニル(PVC)をエチレンオキシド(EOG)で再滅菌するとき生成されやすいので注意することと、アメリカ環境公害局の1978年レポートに記載されている。

(3)効能・効果および用法・用量

添付文書に記載されている【効能・効果】および【用法・用量】を例として示す。

【効能・効果】

医療機器、器材および衛生材料の殺菌。

【用法・用量】

被滅菌物を収納した気密な構造の滅菌装置の中を排気した後、本品を気化充てんして被滅菌物を滅菌消毒する。被滅菌物の材質、形状、または細菌の種類、付着の度合いに応じて、温度、湿度、滅菌時間および本品の使用量を調節する。

(4)製造方法

エチレンオキシドの製造は空気を用い、原料となるエチレンの参加を利用した方法で行われる。

酸化作用には銀/アルミナが触媒として使われる。

【図】2H2C=CH2+O2→Ag/Al2O3→H2C-CH2-O

この工程は、10~25atm、200~300℃中で行われる。


キセノン

英語名:Xenon
分子式:Xe
分子量:131.29
沸点:-108.13℃
融点:-111.80℃
臨界温度:16.6℃
比重:4.42(空気=1)
空気中に非常に微量(0.087ppm)存在する

(1)性質

●無色、無臭の気体。

●溶解性:1mLは、温度20℃、気圧1013hPaで水9.2mLに溶ける。窒素に比べると約7倍。脂肪類にはその数倍溶ける。人体脂質には26倍もよく溶ける。

●燃性:きわめて安定な不活性ガスであり、可燃性、支燃性ともになく爆発等の危険や他の物質と化学反応を起こしたり、金属を腐食したりする性質もない。

医療用途として、キセノン吸入によりX線の透過率が変わることを利用した局所脳血流量および局所脳血流分布の測定用(医薬品の【効能・効果】について国の承認済み)として医薬品の製造販売承認を受けている。キセノンは吸入され、血液を介して各組織へ吸収され吸収分布を示す。その組織中に吸収されたキセノン濃度によりX線の透過率が変わる。脳組織のキセノンの変化を測定演算することにより、局所脳血流量の変化が求められる。

(2)製造

空気中にごく微量に存在する希ガス(クリプトン、キセノン、ネオン、ヘリウム)を分離、活性炭への吸着等で精製する装置があり、その装置を空気液化分離装置に付帯させて製造している。


一酸化窒素

医薬品として平成21(2009)年7月16日に認められ、新生児の肺高血圧治療の一酸化窒素吸入療法として、診療報酬が平成22(2010)年1月1日付で設定された。

英語名:Nitric Oxide
分子式:NO
構造式:N=O
分子量:30.01
沸点:-151.7℃(-241.1°F、121.5K)
(気圧101.3kPa)
比重:1.036(空気=1)

(1)性質

●室温において無色のガス。

●水素とともに熱したときのみ燃焼する。

●一酸化窒素1mLは温度0℃、気圧101.3kPaで水に溶ける。

(2)開発の経緯

致死的疾患であった新生児の肺高血圧治療には、薬事法に則り医師主導治験のもと、工業用一酸化窒素が臨床使用されてきた。医薬品としての濃度・純度等を均一化することにより、一酸化窒素吸入療法として平成20(2008)年1月1日より、診療報酬が認められることとなった。

(3)一酸化窒素の【効能・効果】および【用法・用量】

【効能・効果】

新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全の改善

【用法・用量】

出生後7日以内に吸入を開始し、通常、吸入期間は4日間までとする。なお、症状に応じて、酸素不飽和状態が回復し、本治療から離脱可能となるまで継続する。

●本剤は吸入濃度20ppmで開始し、開始後4時間で20ppmを維持する。

●酸素化の改善に伴い、5ppmに減量し、安全に離脱できる状態になるまで吸入を継続する。


純生空気(じゅんせいくうき)

医療用空気として最適です。

(1)人工呼吸器
(2)インキュベーター
(3)ICU・CCU
(4)高気圧酸素治療装置
(5)麻酔器

純生空気とは

空気の2大主成分である酸素と窒素をそれぞれ22:78の割合で混合した新しい呼吸管理用空気です。 この空気は、呼吸管理か欠かせない手術室・CCU・ICU・回復室・未熟児室等て使われます。
これらの箇所では、殺菌消毒して環境保持に留意し、細菌侵入防止に努めていますので、ここで使う空気には汚染、感染防止の面からも無菌空気が理想とされます。
純生空気には、原料に、医薬品として製造された液化酸素と液化窒素を用います。
これらの液化酸素、液化窒素は、それそれ製造過程で水分、細菌等の微生物、その他不純物もほとんど除去出来ているため、純生空気は呼吸管理用として最適な医療用空気となっています。

数々の長所できっと役立ちます。

ドライでクリーンな空気

液化酸素および液化窒素は、その製造過程で、大気中に含まれている有害物質や細菌のほぼ100%近くが除去されます。

供給量の柔軟性

必要な時に必要な量が使えます。また、タンク(混合機)設置による供給、マニホールド供給など、需要量に応じた供給形態をとることができす。

供給面の安全性

(a)常に予備マニホールド※などを併設しているので安全です。
(b)電力の消費は、コンプレッサーによる圧縮空気システムに比べて少なくなります。
(c)機械動作部分がほとんどなく、装置の作動に信頼性があります。

※予備マニホールドとは、バックアップ用のガスボンベを複数本集合させた供給装置です。